南アフリカで検出された新型コロナウイルス変異種「501Y.V2」には、感染後に回復した人の血液を使用する「回復期血漿療法」による抗体が効かないことが分かった。国家感染症研究所(NICD)と協力する研究チームが20日発表した。

専門誌に公表された論文で「501Y.V2は新型コロナ感染症の回復期血漿療法による中和抗体から実質的または完全に逃れた」と指摘。
スパイクタンパク質を標的とする現行のワクチンの効果が限定される可能性があるとした。

南アの伝染病専門家は18日、501Y.V2について、人の細胞に結合しやすく、感染力が従来種よりも強いことが生物学的に確認されたと発表した。

血漿療法を巡っては、集中治療を必要とする重症患者には効果が乏しいことが示されているが、一部の国では緊急措置として承認されている。

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