イギリスで旅行予約が殺到 ロックダウン緩和の計画受け

イギリスのボリス・ジョンソン首相が、新型コロナウイルス対策のロックダウンの緩和に向けたスケジュールを示したことを受け、イギリスでは旅行会社や航空会社に予約が殺到している。

ジョンソン首相は22日、イングランドで続けているロックダウンについて、厳格な条件が満たされれば、6月21日までに段階的に緩和していくと発表した。

海外旅行の解禁には疑問の声もあるが、イギリス最大の旅行会社TUIでは、首相の発表後一夜にして海外旅行の予約が500%増えたという。

同じくイギリス本拠の旅行会社ホーシーズンズや貸し別荘サイト「Cottages.com」のオーナー企業は、過去最高となる1万件以上の旅行商品が売れたとしている。

海外旅行の制限緩和の決定は、最も早くて5月中旬以降だと、英政府は説明している。

TUIでは、6月以降にギリシャ、スペイン、トルコを訪れる旅行の予約が一気に増えたという。

海外旅行がいつ解禁されるか不透明な状況で、国内旅行を選ぶ人もいる。

ホーシーズンズの親会社Awazeのサイモン・アルサム最高商務責任者は、「去年、似たような発表があった後は、ピーク時で11秒に1件の予約があった。
今回の需要は期待以上で、去年の記録を余裕で上回っている」と話した。

ナット・ソマーズさんは、ジョンソン首相がロックダウン緩和に関する発表をした後、イングランド北部ヨークシャーへの家族旅行を予約したとBBCに話した。

「ロックダウンが緩和されるのを見越して、ここ数週間、いくつかの場所を検討していた」というソマーズさんは、「8月になれば世の中がだいぶ正常に戻ると期待して、予約することにした」と話した

■予約が「殺到」

ジョンソン首相は海外旅行に関し、政府の検討グループが4月12日までに報告書をまとめるとしている。

それを受け、政府として制限緩和について決定する。ただ、決定は5月17日以降になるとしている。

海外旅行がいつ可能になるか、日程は今後、変わりうる。TUIは、5月17日から6月末までの旅行の予約について、手数料なしで後日への変更を受け付けるとしている。

TUIのイギリスとアイルランド部門トップのアンドリュー・フリンサム氏は、政府の方針を「前向きだ」と評価した。

英旅行大手のトーマス・クックは、同社ウェブサイトへのアクセスが22日午後3時以降、2倍以上増えたとした。ギリシャ、キプロス、メキシコ、ドミニカ共和国が目的地の予約が「殺到」したという。

同社のアラン・フレンチ最高経営責任者(CEO)は「休暇で遠くに出かけたがっている人にとって、政府の今日の発表はいいニュースだ」と話した。

「詳細はこれからだが、政府が数カ月のうちに海外旅行を解禁したいと思っているのは明らかで、できれば夏休みに間に合わせてもらいたい」

トーマス・クックの広報によると、夏休みの家族旅行の予約も大きく伸びており、特に8月が多い。10月の学期間の休みとクリスマスの時期の予約をする人も増えているという。

旅行予約の状況について、続きはソースで
https://www.bbc.com/japanese/56207427