音声SNS「クラブハウス」、中国でオフラインに 当局が規制か

音声SNS「クラブハウス」が8日夜、中国大陸でつながらなくなった。中国国内でのオンライン上の閲覧を規制する「グレート・ファイアウォール」で遮断されたのではないかとの懸念が上がっている。同アプリ上では先週末、数千人の中国人ユーザーが香港問題などを自由に議論していた。

招待制アプリの「クラブハウス」ではテキストではなく音声を使ってチャットする。

最近までは米シリコンバレーの技術愛好家らが主に利用していたが、ここ数週間で中国での人気が爆発的に伸びていた。
中国当局はインターネット上で公開される内容を大幅に制御しており、検索結果の検閲や、多くのトピックに関する投稿の表示を制限するなどしている。

しかし、クラブハウス・ユーザーのチャット音声は録音されないことから、プライバシーをある程度確保することができる。
同アプリが中国からも使えていた週末には、多くの中国人ユーザーがこうした性質を利用し、香港での抗議活動やウイグル人の扱い、中国と台湾の緊張の高まりなど、オンライン上で滅多に議論されることのない話題を交わしていた。

中国と台湾の参加者が議論

BBCの記者たちは、同アプリのあるチャットルームで、中国と台湾からの数千人の参加者がセンシティブな話題を礼儀正しく議論しているのを発見した。中国政府は台湾を分離している領土とみなしているが、台湾側は主権国家を自認している。

参加者たちは、民主主義の是非や物議を醸している香港での政策、ウイグル人に対する政策、台湾と中国の統一などのほか、双方の故郷を始めて訪れた時の話も共有していた。

https://www.bbc.com/japanese/55979646