侮れないQアノンとオウム真理教の不気味な類似性

<世界70カ国以上に信奉者がいるとされる陰謀論信者グループ「Qアノン」だが、日本は米国外の最も活発なネットワークの1つ。その危険なカルト性とは>
悪魔崇拝の小児性愛者組織が、ドナルド・トランプ前米大統領に対する陰謀を企てている──そんな事実無根の主張を展開する集団、QAnon(Qアノン)はアメリカならではの事象ではないようだ。

1月6日に起きた米連邦議会議事堂襲撃事件の後、ツイッターはQアノン関連アカウント7万件超を停止した。最大のインフルエンサーだった1人が、日本人の岡林英里だ。


Qアノンは世界70カ国以上に信奉者がいるとされる。ブルームバーグの記事によると、日本は「米国外で最も活発なネットワークの1つ」だ。
人気の高さは岡林の活動に負うところが大きい。トランプを中心に据える陰謀論に日本ならではの要素が盛り込まれ、より幅広い層にアピールするものになっている。
QAJFを構成する要素は数多い。特徴の1つが、トランプ政権発足当初に安全保障担当大統領補佐官を務めたマイケル・フリンへの崇拝だ。アメリカ本部と同じく、人種・ジェンダー問題も取り込んでいる。岡林は外国人嫌悪を表明し、トランプの反中発言を支持しているようだ。


Qアノンは「オウム真理教とよく似ている」と、独メディア、ドイチュ・ウェレで明治大学国際総合研究所の奥村準客員研究員は指摘する。「目の前の証拠や知識にもかかわらず、奇妙な説を受け入れる精神構造の人々がごく少数いるようだ」

麻原も選挙不正を主張

1995年に地下鉄サリン事件を起こしたオウムとの類似を指摘する声はほかにもある。議事堂襲撃事件後、ジャーナリストで神奈川大学特任教授(国際文化交流学科)の江川紹子は、オウムを軽視した結果を思い出してほしいと警告した。実際、両者の相似は不気味なほどだ。

全文はソースで
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/02/q-4.php