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TOTOが誇る「ウォシュレット」の発売は1980年。今から34年前だ。しかし、お尻を洗う機能がついた便座は、TOTOが初ではない。1964年、今から50年前に、米国のアメリカン・ビデ社の「ウォッシュエアシート」をTOTOが輸入・販売した。「これは医療用の製品。紙で拭くのが痛い痔の方や体格がよすぎて拭きにくい方のためのものでした」。

TOTOはまたしても国産化に取り組み、1969年に洗浄・乾燥機能と暖房便座機能をつけた「ウォッシュエアシート」を発売する。だが、お湯の温度が安定しない、当たる角度がよくないなど、まだまだ作りが荒く、クレームもあった。

1970年代に入り、オイルショックが起きて景気が低迷する。何か新しい商品を仕掛けていかなければいけないという機運が社内で高まり、1978年11月に「ウォッシュエアシート」を一から自社開発することが決定した