EU 新型コロナワクチン「域外への輸出を許可制に」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210130/k10012840811000.html

EU=ヨーロッパ連合は、新型コロナウイルスのワクチンについて、域外への輸出を許可制にすると発表しました。時限的な措置だとしていますが、輸出の制限につながるとして懸念の声が上がっています。
EUへのワクチンの供給をめぐっては先週、イギリスの製薬大手アストラゼネカが、当初の供給量が予定の半分以下になると通告し、EU側が強く反発して予定どおりの供給を求めています。

こうした事態を受けてEUは29日、輸出の透明性を高めるためだとして、域内の工場で生産されたワクチンを輸出する際、事前申告と許可を必要とする措置を導入すると発表しました。

この措置は、30日からことし3月までの時限的なもので、ワクチンの公平な分配を目指す「COVAXファシリティ」と呼ばれる国際的な枠組みなどへの供給は例外だとしています。

EUのドムブロフスキス執行副委員長は、記者会見で「ワクチンが予定どおり届かないからと言って、時間をむだにするわけにはいかない。市民の保護と安全が優先課題だ」と述べて、理解を求めましたが、輸出の制限につながるとして懸念の声が上がっています。