「ハズキルーペ、だ〜い好き」。メガネ型の拡大鏡「ハズキルーペ」のCMは、一時期ひんぱんに放映されていた。
菊川怜や武井咲、渡辺謙、舘ひろしなど日本の名だたる女優、俳優が多く出演。菊川がお尻で製品を踏み、それでも壊れない映像は視聴者に大きなインパクトを与えた。

CM総合研究所が発表する好感度調査でも、たびたび1位に。2018年度は、企業別CM好感度で前年度の528位から一気に8位にランクインした。
2019年10月期には、月に47のテレビ番組のスポンサーに。ワイドショーやバラエティー番組、連続ドラマ内で、CMが流されていた。

ハズキルーペの会長が、週刊誌上などで“広告費100億円”とCMの大量投下を豪語。タブーとされた出演料を公表するなど、商品以外でも大きな話題を呼んだが、確かに最近はテレビであまりCMを見ないような…。

ハズキルーペの担当者に話を聞くと、2018年ごろがCM出稿のピークだったといい「ハズキルーペを広く知ってもらいたいという思いから、テレビCMを多く放送していた」と話す。

製品への認知度が、幅広い世代に浸透。全国での販売店も増えたことから「多くの人にハズキルーペが広まったと判断し、週に1番組の提供とさせていただいています」とした。

現在では、「羽鳥慎一 モーニングショー」の月曜日のみのスポンサーに。舘ひろし、武井咲、松岡修造、小泉孝太郎が出演する60秒のテレビショッピングCMが放映されているという。

この広告戦略について専門家は「マクドナルドやカップヌードルといった認知度が広く浸透しているブランドでもCMを続けている例があるが、それらは新製品が出るたびにCMを流している。
ハズキルーペのような単一商品のCMを大量に出稿し認知度がとれたら、パッとやめるというやり方がある。アメリカの企業に多い。また新しい商品ができたら、大量にCMを放送するのでは」(大手広告代理店関係者)と、ハズキルーペのブランド戦略は“米国式”と分析した。
https://www.daily.co.jp/society/life/2021/01/21/0014022381.shtml
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