新型コロナ、感染収束の徹底を 立憲民主党の枝野代表―衆院代表質問がスタート

 菅義偉首相の施政方針演説など政府4演説に対する各党代表質問が20日午後、衆院本会議で始まった。
最初に質問に立った立憲民主党の枝野幸男代表は、新型コロナウイルス感染拡大を受け、国内の医療提供体制が「逼迫(ひっぱく)というより、もはや崩壊だ」と指摘。首相の掲げた経済再生との両立ではなく、感染収束の徹底を図る「zero(ゼロ)コロナ」を提唱した。 

 11都府県への緊急事態宣言再発令など、一連の政府対応について、枝野氏は「後手に回っている」と批判。「最悪を想定した対応へと根本的に転換すべきだ」と訴えた。

 その上で、医療機関を支援するため、感染者の受け入れに伴う費用などを事前に全額補償するよう要求。立憲など野党4党が提出した医療従事者に対する慰労金の再給付法案への賛同も求めた。

 首相が強い意欲を示す東京五輪・パラリンピックの開催をめぐっては「希望的観測だけで走るのは無責任だ」と疑問視。「万一の事態に備えた『プランB』はどのように検討、準備しているのか」と追及した。

 また、東日本大震災から3月で10年の節目を迎えることを踏まえ、復興への決意を明らかにするよう迫った。東京電力福島第1原発から出る放射性物質トリチウムを含んだ処理水の処分方法もただした。

 枝野氏に続き、自民党の二階俊博幹事長、立憲の逢坂誠二衆院議員も質問を行う。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2021012000711&;g=pol