新型コロナウイルスの発生源などについて調べるWHO=世界保健機関の国際的な調査チームが、中国での感染拡大が最初に確認された湖北省武漢に到着しました。

新型コロナウイルスの発生源や感染拡大の初期に何が起きたのかを調べるため、WHOが組織した各国の専門家10人からなる調査チームは、14日午前、湖北省武漢の空港に到着しました。
調査の詳しい日程は明らかにされていませんが、一行は、武漢市内で2週間の隔離を終えたあと、本格的な調査を行う予定です。

新型コロナウイルスを巡っては、最初の感染者が湖北省武漢で確認された日から1年あまりがたちますがウイルスの発生源やヒトへの感染の経緯の解明には至っていません。

中国政府の専門家は、感染拡大当初はウイルスの発生源について、中国に生息するコウモリに由来するなどとしていましたが、最近では中国が輸入した食品からウイルスが検出されたケースもあり、海外から持ち込まれた可能性も否定できないなどと主張しています。
これに対し、各国の専門家を率いるWHOのピーター・ベンエンバレク氏は現地入りに先立ち、NHKの取材に対し「論理的には中国で発生したと考えるのが妥当だ」と述べ、現地では、最初の症例を詳細に調査した上で武漢以外の地域でも当初から症例がなかったかなどを調べたい意向を示しています。

今回の調査では、中国政府がこうした調査チームの要望に十分応じるかに加え、アメリカのトランプ大統領が、ウイルスが流出した可能性があると主張する武漢の研究所の調査を認めるかなどが焦点です。
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