フジテレビは12日、朝の情報番組「情報プレゼンター とくダネ!」(月〜金曜午前8時)を3月26日の放送で終了すると発表した。1999年4月1日にスタートしたフジ系の看板情報番組が、今春で22年間の歴史に幕を下ろす。

 フジによると、小倉智昭さんがスタート時からメインMC(司会)を務め、病気休養の時期などがあったものの、1月12日現在で放送回数は5593回に達した。「同一司会者による全国ネットのニュース情報番組」の放送回数最多記録を更新中という。

 小倉さんは「マイク生活50年のうち、『とくダネ!』の22年間は貴重な財産となりました。毎朝3時起きで、大病もありましたが、長く続けられたことに自分でも驚いています。まだ、全てをやり遂げてはいませんが、そろそろ次世代のキャスターに席を譲る時が来たようです。長きにわたり『とくダネ!』をご覧いただきありがとうございました」などとコメントした。

 同番組は、小倉さんがニュースや社会問題を斬る独自の目線のコメントが常に話題になった。特に五輪は、2000年のシドニー大会から、夏季大会は自ら現地取材を敢行し、10年のバンクーバー大会以降は冬季大会も現地から生中継で熱狂を伝えてきた。

 フジによると、「とくダネ!」はVTR主体のそれまでのワイドショーのスタイルを脱却し、スタジオでボードを使ってプレゼンしながら説明する方式を開発。「現代のニュース情報番組の礎を作った」と渡辺貴チーフプロデューサーは言う。「アマタツ!」こと、気象予報士の天達武史さんのお天気コーナーも人気があった。

 放送開始から1月11日放送分までの番組平均世帯視聴率は8.0%。11年7月18日の放送では、歴代最高世帯視聴率となる16.4%を記録している(いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)。

https://mainichi.jp/articles/20210112/k00/00m/040/227000c