去年、沖縄県の尖閣諸島周辺の「接続水域」を中国当局の船が航行した日数は、過去最多の333日にのぼりました。
領海に侵入し続けた時間も過去最長となり、海上保安庁は大型の巡視船をことしから令和5年度にかけて8隻増やすなど、警備体制を強化することにしています。

海上保安庁によりますと、去年、尖閣諸島周辺の領海に中国当局の船が侵入したのは24件、隻数は延べ78隻で、いずれも前の年より減少しましたが、
1回の侵入で領海にとどまり続けた時間は去年10月11日から13日にかけて57時間39分にわたり過去最長となりました。

また、海岸線から24海里の範囲の「接続水域」を航行した日数は333日にのぼり、前の年の282日を大幅に上回って過去最多を更新したほか、
連続航行日数も去年4月から8月にかけて111日と、日本政府が尖閣諸島を国有化して以降、最も長くなりました。

海上保安庁の奥島高弘長官は、先月の記者会見で「中国公船は昨今、大型化、武装化も進み、情勢は依然として予断を許さない厳しい状況にある。
領海警備に万全を期して参りたい」と述べています。

海上保安庁は、尖閣諸島周辺の警備を念頭に、大型の巡視船をことしから令和5年度にかけて8隻増やすなど、警備体制を強化することにしています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210102/k10012793681000.html