暗号資産(仮想通貨)ビットコインは、今後も消え去ることはないだろう。
2020年も再び、筆者を含めた評論家はビットコインを巡る自らの発言を撤回しなければならなかった。
ビットコインがこれからも存続することを受け入れる時が来ている。

  ビットコインの信奉者は、ボラティリティーによる致命的な打撃も単なる軽傷と受け止めている。
80%下落しても、思いがけない買いの好機が訪れたとして歓迎される。
ただ、これは弱点どころか、ビットコインが長く存続している証拠だ。
ビットコインは年初来で224%上昇しており、以前の過去最高値を更新した2017年の大幅上昇を思い起こさせる。

資産としての成否を分けるのは、投資家がどのように価格急落に対応するかだ。
今後もっと高値で買う人物が現れるだろうという理屈で買われている資産の場合、一度急落したら二度と回復しないケースも多い。

  13年3月にビットコインの時価総額が10億ドル(現在のレートで約1040億円)に達して以降、
最高値まで上昇した後に80%余りの下落局面が続くというサイクルが2回あった。
各サイクルの前にはマイニング報酬の半減期を迎えていた。

  1回目のサイクルは例外、2回目のサイクルは偶然として片付けられるかもしれない。
しかし、今年5月に再び半減期を迎えた後、このサイクルがまさに目の前で繰り返されている。
今これを無視することは、歴史の証拠を否定することになる。

  仮想通貨は依然として投機的な資産であり、富の貯蔵手段との主張を守るためには、ボラティリティーの低下など、さらに多くのことを実現する必要がある。
しかし、ビットコインが次の急落から回復しないと見込むことは、これまでの経験を否定することになる。
そして、何が何でも存続することが、ビットコインが最終的に価値の保存手段になるための最高のチャンスとなる。

懐疑派も黙らせるビットコインの大幅上昇−年初来で224%値上がり
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-12-25/QLUNNQDWRGG101
https://i.imgur.com/YRG8BKO.jpg