アフガニスタンで、長年、人道支援や復興に携わり、去年、襲撃を受けて亡くなった医師の中村哲さんの功績を称えようと、天台宗が特別褒賞を贈ることになり、18日、娘の中村秋子さんに賞状が手渡されました。

医師の中村哲さんは、アフガニスタンで、長年、人道支援や復興に尽くしましたが、去年12月、現地で銃撃され、73歳で亡くなりました。

中村さんは生前、天台宗の開祖、最澄が残した「一隅を照らす」ということばを座右の銘にしていたということで、中村さんの活動が、自分が置かれた場所で努力し、光り輝くことを意味する「一隅を照らす」の教えを実践していたとして、今回、23年ぶりの特別褒賞となる「天台宗特別振興賞」を贈ることになりました。

18日は、大津市の天台宗務庁に中村さんの娘である秋子さんとペシャワール会の村上優会長の2人が招かれ、森川宏映天台座主から秋子さんに賞状が手渡されました。

森川座主は「アフガニスタンの人のために取り組んだ中村さんの活動は本当に立派です。中村さんの意志は引き継がれていくと信じています」と述べました。

中村秋子さんは「父は『一隅を照らす』ということばをよく使っていました。私も少しずつですが、父のやってきたことに取り組んでいきたい」と話していました。

NHKニュース 12月18日 17時22分
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20201218/2060006478.html
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