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コロナ禍で、経済的に困窮する女性たちが深刻な危機に陥っている。なかでも心配されるのが、
いわゆる“パパ活”に足を踏み入れる女性たち。
男性と一緒に食事などをすることで、金を提供してもらうものだが、トラブルの温床といわれ、
“個人売春”につながるケースも少なくない。番組では、家族の暮らしを守るためパパ活という
選択をせざるを得ない女性たちや、パパ活を斡旋し毎月100万円以上稼ぐ人物などに密着。
“パパ活”の実態に迫るとともに、コロナ禍で追い詰められる女性たちの苦悩を伝える。

石井さん:「パパ活」ということばは一番初めこそ、デートしてお金をもらうというようなビジネスだったんですけれども、
数年前からは完全に売春、特に一番リスクの高いというふうに言われている、個人売春を指すことばになってきてしまっています。
そういった怖い売春を昔、「援助交際」と言ったように、やわらかい「パパ活」ということばでカモフラージュしていくというのが現状です。
この個人売春の何が怖いかというと、やはりお店に守ってもらえないがゆえに、恐喝をされたりあるいは病気になってしまったり、
あるいは本当にポルノとして利用されてしまったり、そういったことはたくさんあります。そういったことが今、
現状風俗の世界で広がっているということを、認識しなければならないと思っています。

武田:パパ活をする男性の側も自覚しているかどうかは別にして、女性の弱みにつけ込んでいるということになりますね。

白波瀬さん:これはやはり加害者であると。男性が、加害者になっているという事実は否めないと思いますね。

武田:石井さん、コロナ禍で女性の危機が、改めて浮かび上がってきたわけですけれども、そもそもこれは、
女性が男性に比べて社会的な、不利な状況がもともとあったわけですよね?そこをどう変えていくかということが、
突きつけられていると思ったんですが、いかがですか?

石井さん:「パパ活」ということばから分かるように、これはもう女性が男性に利用されてるわけです。
その利用されているということはどういうことかと言えば、本当に男性優位の社会があるということなんですね。
男性優位の社会があるにも関わらず、やはりわれわれというのは、そのこぼれ落ちた女性が売春をした。
「それって自己責任じゃないの?」とか「自業自得だよね」と言ってしまう。でもこれは、
不当に男性優位の社会というものを、正当化することでしかないと思うんです。
われわれが考えなければいけないのは、そういうことばでごまかすことではなくて、きちんとその問題の根源を見つめて、
どうやれば私たちは平等に生きられるのか、ということを考える。
そこでしか、スタートラインに立つことはできないんじゃないかなと思っています。

https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4489/index.html