韓国GMの協力会社からなる「協信会」が、韓国GMの労使対立で協力会社は危機を迎えていると訴え、労使に賃金団体交渉の早期妥結を求めた。

協信会は19日、韓国GM富平(プピョン)工場西門で「韓国GMの妥結しない賃金団体交渉に対する協力会社の生存のための訴え」を発表し、
「賃金団体交渉がすぐに妥結しなければ、流動性が脆弱な協力会社は不渡りを出す事態を迎えるかもしれない」と憂慮を表した。
特に先月末から続いている韓国GM労働組合の残業・特別勤務拒否、4時間の部分ストで、協力会社が被害を受けていると主張した。この日の集会には協力会社の代表およそ100人が参加した。

協信会は「賃金団体交渉の遅延で生産に深刻な支障が生じている。さらなる支障が生じてはいけない」とし「協力会社の不渡りなど取り返しがつかないことが発生すれば、
韓国GMの部品サプライチェーンに深刻な影響が及ぶ」と強調した。また「生産への支障で協力会社は自動車企業より厳しい苦痛に直面している」と訴えた。
協信会は「一部の会社は電気代のほか、職員の給与も適時に支払えない状況」とし「第2次、第3次協力会社は事業をあきらめるところが増えている」と伝えた。
協信会と韓国GMによると、労働組合の部分ストなどで先月は5064台の生産損失が発生した。また、部分ストが今月末まで続く場合、今月の生産台数は当初の目標の半分にもならない見通しだ。
協力会社の社長は韓国GM労使に自制と協力を訴えた。協信会は「あらゆる知恵を集めて遅滞なく賃金団体交渉を妥結させてほしい」とし「韓国GMの後ろでは30万人の協力会社の役職員と家族が不安を感じながら見守っている」とも伝えた。
韓国GM労働組合は先月末から3日間、4時間ずつの部分ストを始め、今月もこの日まで9日間(営業日基準)の部分ストをした。
部分ストをした期間は今月14営業日基準で半分以上の9日間にのぼる。韓国GMの労使は7月から今年の賃金団体交渉を続けているが、合意点を見いだせていない。また富平第2工場の新規生産量配分などをめぐっても対立している。
こうした中、GM本社の役員が18日、「韓国撤退説」を示唆し、注目を集めている。スティーブ・キーファーGM海外事業部門代表はこの日、ロイターのインタビューで「労働組合が韓国を競争力がない国にしている」とし「近いうちに労働組合の問題が解決しなければ衝撃があるだろう」と述べた。業界は2018年に続いてGMが韓国市場から撤退する可能性があることを示唆したものと解釈している。

2020/11/19
https://news.yahoo.co.jp/articles/d8a74e6fccc55b3adb84bb40a0c9c60d03b14bcb