>>626
●東京裁判での開戦の最後通牒の問題について、ブレークニー弁護人はこう切り込んだ。
「12月7日の日本の通牒(ハルノート)は、宣戦布告でもなければ最後通牒でもないと言うが、
ルーズベルト大統領は『これは戦争を意味する』とは言わなかったか」。

そしてアメリカ国務省から来た証人、つまりアメリカの立場を代表する人物であるバランタインから
「そういうことを聞いたことがある」という証言を引き出す。

バランタインは弁護人の追及がうまかったためしばしば答えに詰まり、結局、自分個人の意見という形で逃げてしまう。

もちろん、個人の意見では証言としての力がなくなってしまうことは言うまでもない。

  《渡部昇一 「『東京裁判』を裁判する」》