大阪市では自民党にかわって首長ポストや議会での多数派を独占した「維新の会」が、二度目となる「大阪市廃止・特別区設置」(都構想)住民投票に持ち込んでいる。
国政レベルでは「自民一強」が定着しているなかで、自民党に対抗する野党のような格好で大阪でにわかに勢力を伸ばした維新が、
「二重行政の解消」「既得権益を打ち砕く」といいながら執拗に固執してきた大阪市の廃止・解体は、いったい誰のための改革であり、なぜここまで世論を二分する騒ぎになっているのか――本紙は、この間の大阪市内での取材をもとに記者座談会で整理した。



改革派装い公共財産売り飛ばす手法


 A この間、大阪市民から「都構想」についての意見、ここに至るまでの10年間の維新体制で行政や市民生活がどのように変化したかについて取材してきた。