■軍事研究を潰す「圧力運動」

さて、左翼勢力が大学や研究機関に圧力をかけて、学問の自由を侵害してきた事実は、別の方面からも明らかになった。
私は、北海道大学の奈良林直名誉教授にインタビューした10月28日付の産経新聞記事から、それを知った。

奈良林氏はそこで、軍事研究に反対する学者らでつくる「軍学共同反対連絡会」という団体が北大総長との面会を要求したり、公開質問状の送付を繰り返すなどして、研究を断念するよう圧力をかけていた事実を明らかにしている。

この連絡会は軍事研究に反対する目的で、2016年9月に設立された。
共同代表には、名古屋大学名誉教授の池内了氏、立教大学教授の香山リカ氏、岡山大学名誉教授の野田隆三郎氏の3人が名を連ねている。

連絡会の「申し合わせ事項」によれば、参加者はメールで連絡をとりながら、ホームページやニュースレターで情報を発信し、次のような活動をしている。

・必要な要請や抗議の提起とその取り組みを行う。
・日本学術会議・同会員への働きかけを行う。
・全国の各大学に軍事研究禁止の明確な見解を出すよう働きかける。
・様々な学会等へ働きかける。
・市民、学生との連携を重視し、追求する。
・学習会の講師派遣などを行い、全国のさまざまな軍学共同反対の活動を支援する。
・記者会見や情報提供などを通してメディアへ働きかける。
・ブックレットや市民向けのパンフを作成し、この問題の普及活動を行う。

ここに記されているように、連絡会は主要な活動の1つに「日本学術会議・同会員への働きかけ」を掲げている。
大学・研究機関への「申し入れ」も重ねてきた。
連絡会のホームページをみると「筑波大学」「宇宙航空研究開発機構」「大阪市立大学」「山口大学」「大分大学」「岡山大学」「東京農工大学」「東海大学」「島根大学」などが彼らのやり玉に挙がっている。

全文
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/76840