草津市の県立高校に通っていた男子生徒が、同級生らからいじめを受けて不登校となり、退学を余儀なくされたのは学校側が対応を怠ったためだなどと主張
し、県などにあわせて600万円の損害賠償を求める訴えを大津地方裁判所に起こしました。

訴えを起こしたのは、草津市にある県立玉川高校に通っていた男子生徒です。
訴状などによりますと、元生徒は県立高校の1年生だった3年前、所属していた空手部の部員だった同級生らから通学カバンにパンやごみを入れられたり自
転車のサドルを逆向きにされるなど、いじめを受けたということです。
そして、学校側は被害の申告を受けたにもかかわらず、事実関係を調査するなどの対応を怠り、いじめを放置した結果、元生徒は不登校となり、退学を余儀
なくされたなどと主張し、県と当時の同級生に対し、あわせて600万円の損害賠償を求めています。
この問題をめぐって、県が設置した第三者委員会はことし3月、いじめがあったと認定したうえで、元生徒の母親が被害を相談したにもかかわらず、クラス
の担任や部活動の顧問が対応をとらないなど学校側の対応にも問題があったとする報告書をまとめています。
16日、大津市内で記者会見した元生徒の母親は「担任や顧問、それに部員からの謝罪や処分が一切なく、到底納得いきません。もう一度息子に高校生活を
おくらせてあげたい」と話していました。
一方、滋賀県教育委員会は「訴状が届いておらず、内容確認ができていないのでコメントは差し控えたい」としています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20201016/2060006034.html