陸上の女子選手を狙う男たち
そんな女子選手たちをファインダー越しに狙う男性がいるのも事実だ。カメラを片手に競技場に現れ、目の前で躍動する女子アスリートたちの写真を撮り、夜な夜な画像を収集する男たち。

SNSでは女子陸上選手の画像ばかりを集めたアカウントが多数存在。自らコレクションした画像を公開し、淫らな文章をつけて拡散する。選手の顔が映っていることなどお構いなしだ。

中には、女子選手が集合で写っている写真やグループショットなどの写真に番号を振り、「誰が一番かわいいか」と品評会をしている男たちもいるという。

被害は写真だけではない。動画でも同じようなことが被害が報告されている。


YouTubeには陸上競技の大会の動画がたくさん公開されているが、いくつかチェックしていくと、奇妙な現象が起きていることに気付く。

男子の競技を映した動画と、女子の競技を映した動画の再生数に大きな違いがあるのだ。

特に顕著なのが、高校生や大学生の大会の動画。男子が1万再生だとしたら、女子は300万回も再生されている。

桁が一桁も二桁も違うこの数字が何を表しているかは明白。純粋に女子の競技を見ている人が少ないのは言わずもがなだ。

他のスポーツ女子にも被害者が多数
陸上の世界を例に上げて見てきたが、これは他のスポーツにも同じことが言える。

特に多いのは水泳、新体操、フィギュアスケート、チアダンス、テニスなど。水泳はもちろん水着を着用しているし、他の競技もやはり体の露出が多いスポーツだ。

今回声を上げたのは陸上の現役選手たちだったが、他のスポーツのアスリートたちも同様な被害に悩まされているに違いない。

要請を受け、JOCは対策に乗り出したが、実際にどこまで有益な対策を出せるかは未知数だ。

なぜなら、カメラを構えている人間は関係者や親族なのか犯罪者なのか?また純粋に競技の様子を撮影しているのか性的目的の盗撮なのか?明確な線引きが難しいからだ。


誰がそれを判断するかなど、乗り越えなければならないハードルはさまざまあるだろう。

https://www.mag2.com/p/news/470328/2