「戦ふソ聯の現実」霞ケ関書房 竹尾弌 著 昭和16(1941)

スラヴ民族・・・
今日のロシヤ平原に住んでゐたのではなく、最初は今日のスロヴァキアの北から、
ルーマニアの南北を走ってゐるカルパシア山脈の北側に住んでゐたものであった。
このカルパシア山脈のスラヴ人が、7世紀の頃から各地方に向って移住を始めた。
彼らは南に出てバルカンスラヴとなり、西に出てチェッコ人、モラヴィア人、ポーランド人となり、
東へ出たのが卽ち今日のロシア・スラヴ人となった。

シベリア方面に關しては、17世紀時代よりシベリア少數民族に對する抑壓が起り、
代官、知事、軍隊を一緒にシベリに駐屯させて貢物を取ったといふ事實も史實に見えてゐる。