NTTドコモが運営する電子マネー決済サービス「ドコモ口座」からの不正な預金引き出しが相次いでいる問題。今回の件で被害が発生した銀行は主に地方銀行で、メガバンクでの被害は報告されていないが、過去にみずほ銀行でドコモ口座を利用した不正引き出しがあったことが「週刊文春」の取材でわかった。

 ドコモ関係者が明かす。

「2019年5月に、りそな銀行の口座からドコモ口座に不正な入金が確認されたことがすでに明らかになっていますが、実は19年5月以前に、みずほ銀行の口座からもドコモ口座に預金が不正に引き出された案件があります」

 みずほ銀行はその後、ドコモに対して、本人確認の徹底などを求める一方、自行のセキュリティシステムを一層強化することで不正利用の防止に力を注いだ。

9月10日の謝罪会見 ©共同通信社
9月10日の謝罪会見 ©共同通信社
 ところが、ドコモが2019年9月下旬に踏み切ったのは、「セキュリティ強化とは逆行する形」(同前)のキャリアフリー化。すなわち、非ドコモユーザーでも、ドコモ口座のサービスを利用できることになったのだ。結果として、非ドコモユーザーの口座からの不正引き出しが相次ぎ、メガバンクと比べてセキュリティの甘い地銀の口座を中心に被害総額は2500万円を超えている(9月14日現在)。

 みずほ銀行は以下のように回答した。

「(19年5月以前の不正利用を含めて)個別の取引については、事実の認否を含めて回答を差し控えさせていただきます。『ドコモ口座』のサービスにおいて、銀行口座とドコモ口座の名義が一致していなくても使えるなど、セキュリティ上の問題があるとの認識から、名義の一致確認に取り組むため、ドコモの都合により 2019年3月以降はドコモ口座との新規口座登録を停止しておりました。ドコモにおける名義の一致項目に目途がついたことなどを踏まえ、ドコモと協議を重ねたうえで 2019年9月に新規口座登録を再開しております」

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https://bunshun.jp/articles/-/40279