八重山日報 【金波銀波】菅義偉新総理が誕生する。もはや誰も「カン・よしひで」と…

菅義偉新総理が誕生する。もはや誰も「カン・よしひで」と間違う人もいないだろう

◆先日、20年前に菅氏に取材したある知人から思い出話を聞いた。菅氏の野望≠フ一つに、「カン」ではなく「すが」と正しく読まれるほどになる、ことがあったという。
今では「すが」だけでなく、「令和おじさん」でも通る

◆菅氏と言えば総務相時代、法に則り、NHK国際放送で拉致問題を「特に留意」して放送するよう命じた。「国民を救う」という信念が見える。
経済面ではふるさと納税を発案し、支払うべき税金から寄付金を差し引く「寄付金税額控除」として導入した。自由で柔軟な発想の持ち主である

◆新総理に期待がかかるが、まだ「総理」という名を負っただけである。実際に総理と「なっていく」のはこれからだ。民主政治は衆愚政治にも堕落し得る。
就任して日の浅い内に世論調査もあろうが、メディアに翻弄されて一喜一憂する国民では、名宰相は育たない

◆そういえば、最近また菅(カン)直人元総理が話題になっている。10年前の尖閣諸島中国漁船衝突事件の船長釈放が「カン氏の指示」だったとか。
本人は「記憶にない」と答えたそうだが、国民は総理が変われば生活や国のあり方が変わることを、しっかりと記憶している。  (S)

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