C++の標準化を取り扱っている国際標準化機構(ISO)のワーキンググループ21(WG21)は、「C++20」の最終版について合意に達した。
今回の改訂は、2017年に策定された「C++17」以降初めての大規模なものになる。
 Microsoftのエンジニアであり、ISOの委員会であるWG21の委員長を務めるHerb Sutter氏は、
「9月4日金曜日にC++20のDIS(国際標準ドラフト)に関する投票が終了し、満場一致で可決された」と述べた。
 同氏は、「これは、C++20が最終的な技術承認を受け、ISOの投票プロセスが終了したことを意味する。
私たちは、ISOの編集作業の最終ラウンドが終了した後、この標準が2020年末までに正式に公開されると考えている」述べている。
 今回のリリースは、歴史的に見ても大きな出来事だ。Sutter氏は以前、C++20は「C++11以降で最大のリリースだ」と述べていた。
これは、3年ごとに行われてきた過去3回のリリースよりも大規模なものであることを意味している。
 C++は35年前の1985年にデンマーク人研究者のBjarne Stroustrup氏によって生み出され、リリースされた。
C++はMicrosoftにとって重要な言語であり、同じ年に一般消費者向けにリリースされたWindowsの構築に使用された。
最近のMicrosoftは、Mozillaが開発した言語である「Rust」で、CやC++で書かれた古いWindowsのコードを書き換えることを検討している。
これは、Rustのメモリー安全性が高いからだ。
 処理が高速な言語として支持を集めているC++は、近年になって人気が高まっており、
ハードウェアの制御に有用であることから、ゲーム開発で幅広く使用されている。
 「Microsoft Visual Studio」「GNU Compiler Collection(GCC)」「Clang」などの主要なC++コンパイラは、C++17に対応している。

ISOの委員会がC++20の標準を承認、年内に正式公開へ
https://japan.zdnet.com/article/35159400/