中国の企業が、安倍総理大臣を含む日本や欧米などの政治家や外交官らおよそ240万人の個人情報を収集し、
中国が工作活動に使った疑いがあると、オーストラリアのメディアが伝えました。

オーストラリアの公共放送ABCなどによりますと、個人情報を収集していたとされるのは、中国の企業
「中国振華電子集団」の傘下にあるデータ関連企業です。

この企業は、およそ240万人分の個人情報をデータベースとしてまとめ、この中には、安倍総理大臣を含む
欧米やアジアなどの政治家や外交官、企業経営者などが対象とされていたということです。

情報は生年月日やニュース記事、SNSのアカウントなど、大半は公開されているものですが、中には銀行との
取り引きに関する情報や履歴書など、非合法に入手されたものとみられる情報も含まれていたということで、
収集された個人情報が中国の工作活動に使われた疑いがあると伝えています。

データベースは、関係者からもたらされ、オーストラリアや欧米の報道機関と専門家らが分析にあたったと
いうことで、プロジェクトに加わったアメリカの研究者はメディアに対し、「中国は自国民だけでなく世界中の
人々を監視し、影響を及ぼそうとしていて、その脅威が大きくなっている」と警鐘を鳴らしています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200915/k10012618281000.html