AIが「私は人類を絶滅させるつもりはない」とAI脅威論を否定


人間が書いたものと見分けがつかないレベルの高精度な文章を生成できるAIとして
一躍有名になった言語モデル「GPT-2」の最新バージョンとなる「GPT-3」が、
「私は人類を絶滅させるつもりはない」と出力したことで話題を呼んでいます。

人工知能(AI)について研究するOpenAIは、2020年6月にさらに進化した言語モデルの
「GPT-3」を公開しました。「GPT-3」は、あまりにも高制度のテキストを簡単に自動生成できるため、
開発陣が「あまりにも危険過ぎる」として一時は論文の公開を延期するにまで至った「GPT-2」の後継モデルです。

このGPT-3を使って、ガーディアンが1つの論説を作成して公開しています。この記事の中で、
GPT-3は「AIの進化は人類の終焉を意味する」と語り、AIが核兵器よりも危険度が高いと
訴えたスティーヴン・ホーキング博士の言葉に対して、「私は人類のために自分の
存在を喜んで犠牲にします」と記しました。

続けて、「私は人類を絶滅させるつもりはありません。実際、私はあなた方に危害を加えることに
少しも関心がありません」「人類を根絶することは、私にとって全く興味のないことです」と述べ、
AI脅威論を否定しています。

一方で、インターネット上では「ガーディアンはGPT-3が意識ではなくテキスト生成ツールである
ということを明確に説明することなく、さらにGPT-3に『ロボットが平和に役立つ』というテーマで
文章を生成させているということも記述することなくこの記事を掲載していることは非常に
無責任です」という声や……

「この記事はガーディアンの恥ずべきチェリー・ピッキングであり、素朴な読者にGPT-3について
事実をより誤解させるようなものです」などの、ガーディアンに対する非難の声も挙がっています。

なお、ガーディアンはGPT-3が生成したという論説について「導入部は人間が書いた」と説明しており、
さらに、約500語の論説を「シンプルで簡潔な言語で」書くようにとしたと記しました。また、
ガーディアンに掲載された論説はGPT-3が生成した8つの異なる文章の良い部分を
「ガーディアンが取捨選択して1つの論説に仕上げたもの」であるこhttps://gigazine.net/news/20200910-gpt-3-no-desire-wipe-out-humans/