英国アストラゼネカ社がオックスフォード大学と共同で開発しているコロナワクチン候補の臨床試験が、最終段階の第3相臨床試験で一時中断した。
臨床試験参加者の1人に副作用とみられる疾患が発生したためだ。
ワクチンの臨床試験において第3相臨床試験のワクチン候補は世界に9種類あるが、臨床試験の中断は今回がはじめてだ。
アストラゼネカが開発中のワクチンは、世界でワクチン開発競争が繰り広げられる中で唯一、韓国企業が参加しており、現在は第3相試験の段階にある。

 米国の医療関連ニュースサイトのSTATによると、英国の臨床試験参加者の1人から原因不明の疾患が発見されたため、アストラゼネカは臨床試験を中断したという。
米ニューヨークタイムズ紙はある消息筋の話として、「疾患が発生したのは英国で行われている第2相試験の臨床試験参加者で、疾患は『横断性脊髄炎』」と報じた。
横断性脊髄炎は背骨の中にある神経細胞の脊髄に炎症が生じる疾患で、炎症が起こった部位の感覚と筋力が低下し、ひどい場合は感覚麻痺などが発生する。
アストラゼネカは「調査を行っている」とコメントした。

 韓国保健福祉部(省に相当)は7月、アストラゼネカ、SKバイオサイエンスとコロナワクチン候補の世界供給と韓国国内でのワクチン確保に向け3者が協力する意向書を締結した。
中央事故収拾本部防疫総括チームのユン・テホ氏は「第3相臨床試験で一時中断した具体的な理由とその深刻さの度合いなどを把握した上で、製造への参加計画を検討する予定」と説明した。

韓国が唯一参加したワクチン、副作用で第3相臨床試験が一時中断
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/09/10/2020091080002.html