菅義偉官房長官は8日午前の記者会見で、平成22年9月に尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖の領海内で発生した中国漁船衝突事件で、当時の菅直人首相が漁船船長の釈放を指示したとする証言について「当時の政府による国内法にのっとった対応であるとの説明について、当時は強い違和感を持ったことは事実だ」と述べた。

 菅元首相の指示に関しては「承知はしていない。私の現在の立場で具体的なことを申し上げるのは差し控える」と語った。当時の政策決定過程を検証する必要性については「まだ承知していないので、事実関係(の把握)というのは対応していきたい」と述べた。

 漁船衝突事件をめぐっては、当時外相だった前原誠司元民主党代表が産経新聞の取材に対し、菅元首相が「かなり強い口調で『釈放しろ』と言った」と証言した。

https://www.sankei.com/politics/news/200908/plt2009080016-n1.html