新川字会(金城文雄会長)の豊年祭ムラプールが9日、真乙姥嶽で行われ、四カ字の豊年祭はしめやかに幕を閉じた。
例年は石垣、大川、登野城も招かれ、四カ字民勢ぞろいで奉納芸能を繰り広げるが、ことしは新型コロナウイルス感染拡大防止のために一切の芸能を取りやめ。
神司や新川字会役員、村の青年らが「大神酒(ウフミシャグ)」や五穀奉納などを通してことしの豊作に感謝し、地域の無病息災、来夏世の世果報、新型コロナウイルスの終息を願った。

地域の青年6人が「給仕」を担当。Mあけみ神司へ古謡とともに東神酒をふるまった。字会役員や各部長らが「ヤーラーヨー」を朗々と謡い、旗頭持ちの青年らも、本来は勇壮な舞いとともに奉納する「アズン」「タウツ」などを合唱した。

例年同嶽前の通りで見られる、勇壮なツナヌミン、字民総出の大綱引き、女性らが行うアヒャー綱も無し。
「ブルピトゥ(棒貫人)」の中役として大綱をつなぎ合わせるはずだったのは、地域で35年以上農業を営んでいる東山盛弘子さん(64)。「大役をいただいたのに、務められなかったのは残念」と肩を落とす。
「これまで農家としてやってこられたのは、真乙姥嶽、長崎嶽の神と地域のおかげ。感謝を込め、地域の豊作を願いたかったが、これも運命だろう。アヒャー綱はできなかったが、心では村の繁栄、地域の豊作を祈っている」と受け止めた。

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