周庭氏ら香港民主派逮捕に「重大な懸念」 菅官房長官

 菅義偉(すが・よしひで)官房長官は11日午前の記者会見で、香港警察が香港国家安全維持法違反容疑で、香港民主化運動「雨傘運動」のリーダー、周庭(アグネス・チョウ)氏(23)らを逮捕したことについて、「重大な懸念を有している」との認識を示した。

 菅氏は「香港はわが国にとって緊密な経済関係と人的交流を有する極めて重要なパートナーであり、一国二制度のもとに、自由で開かれた体制が維持され、民主的、安定的な発展をしていくことが重要」と従来の政府見解を重ねて示した。

 その上で「わが国の考え方については中国側にも外相の電話会談を含むさまざまな機会に伝達している。引き続き、関係国と連携し適切に対応していきたい」と述べた。

 香港では6月末、統制強化を狙う中国政府が香港での反政府活動を取り締まる国家安全維持法を成立させた。「一国二制度」が形骸化される形となり、国際社会に懸念が広がっていた。

https://www.sankei.com/politics/news/200811/plt2008110009-n1.html