日本では7月1日から小売店のレジ袋が有料化されているが、タイではすでに1月1日にレジ袋が廃止され、自身で買い物袋やエコバッグを持参するか、店頭で有料袋を購入する必要が出ている。だが、当初こそタイ国民たちに歓迎されたものの、コロナの影響もあって、プラスチックゴミはむしろ増加するなど、早くも迷走し始めている。(タイ在住ライター 高田胤臣)

 一番の問題点は、レジ袋に慣れていたが故に袋を持参することを忘れやすいことだ。

 コンビニも気軽に立ち寄ることができなくなった。飲み物をひとつ買うくらいなら問題はないが、ちょっとした夕飯レベルのものを買うとすれば、やはり袋が必要だ。

 これまでタイでは買い物をすればレジ袋をいくらでもただでもらえた。だから買い物の量に気を配る必要はなく、大型のカートいっぱいに商品を乗せてレジに並ぶ人がほとんどだった。

 しかし、今は自分が持参する袋の容量以上の買い物ができない。その影響なのか、タイ商工会議所によれば、スーパーやデパートなどの売り上げは減少しているという。