中国が、EU諸国に対し「もしアメリカやイギリスに続いてEUも5Gネットワーク構築からHuaweiを外すのであれば、
EUの通信機器メーカーのNokiaとエリクソンに報復する」と圧力をかけていると報じられています。

中国の大手通信機器メーカーHuaweiには、製品にバックドアを仕込むなどして情報を中国政府に引き渡しているとの疑いがあるため、
アメリカのドナルド・トランプ大統領は2019年にHuaweiを念頭に置いた「情報通信上のリスクがある外国製品の取引を禁止する」大統領令に署名。
2020年6月30日にはついに、連邦通信委員会(FCC)がHuaweiを正式に「国家安全保障上の脅威」に指定しました。
さらに、7月に入りイギリスも「2027年までにHuawei製品を5G通信網から完全に排除する方針」を打ち出すなど、
Huaweiを排除する動きが欧米で高まりを見せています。

アメリカの経済紙The Wall Street Journal(WSJ)は7月20日に、
「EU諸国がHuawei追放に向けて動いた場合に備えて、
中国の商務省はNokiaとエリクソンが中国で生産した製品に輸出制限をかけることを検討しています」と報道しました。
WSJの報道を取り上げたロイター通信は、
「フィンランドのNokiaとスウェーデンのエリクソンは、Huawei排除から最も直接的に利益を享受する企業の一部です」と指摘しています。

ロイター通信が指摘したように、Huawei排除の動きはEUの通信機器メーカーにとって追い風となります。
金融情報サイトAsktradersは7月20日に、
「中国による報復の可能性があるにもかかわらず、アメリカの株式市場におけるエリクソンの株価は5%以上急騰しました。
7月17日にも、イギリス政府がHuawei排除の方針を固めたとの報道を受けて13.2%も急騰していたほか、
同社の株価は年初来で29.5%も値上がりしています」と報じました。





中国が「Huaweiを5G通信網から排除したらNokiaとエリクソンに報復する」とEUに圧力
https://gigazine.net/news/20200721-china-retaliate-huawei-nokia-ericsson/