スケボー人気沸騰 静岡県内パークにぎわい、パーツ売り上げ好調 コロナ禍「密」ならず

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東京五輪の正式競技として新たに採用されたスケートボードが、静岡県内でも10〜20代を中心に人気が高まっている。新型コロナウイルス禍でも密にならず、ちょっとした広場で楽しめる手軽さ、オリンピック効果による注目度の高さがブームに拍車をかけた。ただ、競技人口の増加に伴い、マナー違反や交通事故の発生を懸念する声も上がっている。

「難しい技ができたときの達成感が魅力」―。常葉大常葉高の生徒(16)=静岡市清水区=は休校期間中、友人にスケートボードを勧めたところ、新しく4人が始めたという。自粛緩和後、一緒に練習を重ねてきた。「楽しいと言ってくれるのがうれしい」と目を細めた。

6月に営業を再開した同市葵区の「東静岡アート&スポーツ/ヒロバ」は主に週末、若者らでにぎわいを見せる。休業直前の3月の利用者数は前年同月比で2倍の約3千人。6月も200人近く増えた。店長の原悠真さん(32)は「SNSにも初心者向けの技を紹介する動画が数多くある。気軽に始められるスポーツとして浸透したのでは」と人気の理由を語る。

ボードやパーツなどの売り上げも好調。同市葵区のムラサキスポーツ静岡パルコ店は約1カ月の休業期間を含めても、4〜6月の売り上げは前年同期比で倍増した。スタッフの佐々木陽介さん(41)は「オリンピック効果でメディアへの露出が増え、認知度も高まっている」と話した。

一方、人気上昇とともに、トラブルも増加しているという。同市清水区の日の出緑地内にあるスケートボード場は、新型コロナ感染拡大で閉鎖していた期間に、規制のロープを外して許可なく滑る人が複数確認されたという。以前から騒音やごみのポイ捨てなどによる苦情も管理者に寄せられていて、施設は9月末での閉鎖が決まった。

また県外では6月、スケートボードに乗っていた大学生や男児が死亡する交通事故も相次いで発生した。県警交通指導課の担当者は「事故の原因となるような公道での利用は控えてほしい」と注意を呼び掛けている。

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