「香港は“1国1制度”に。とても悲しい」 民主派・周庭さん
毎日新聞 2020年7月11日 18時27分(最終更新 7月11日 19時43分)

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取材に応じる周庭氏=香港・大囲駅前で2020年7月11日午後3時21分、福岡静哉撮影

 香港の民主活動家、周庭(英語名アグネス・チョウ)氏(23)が11日、毎日新聞などの取材に応じた。香港政府は、民主派が同日に始めた立法会(議会)議員選挙の予備選について、国家安全維持法(国安法)違反の疑いがあると指摘しており、有権者の萎縮が懸念されている。周氏は「市民は怖がらず、諦めず、投票という形で意思を示してほしい」と投票に行くよう呼びかけた。

 国安法について周氏は「香港は1国2制度から『1国1制度』になった。香港人として、とても悲しい」と発言。立法会選では、香港政府が国安法に反対する候補者の出馬資格を取り消す可能性も取り沙汰されている。周氏は「予備選は、出馬資格を取り消されたり弾圧されたりすることのない、香港で『最後の本当に自由な選挙』になるかもしれない。市民は最後のチャンスを大切にして、投票してほしい」と訴えた。

 国安法の施行を受け、自身が所属していた政治団体「香港衆志(デモシスト)」が解散したことについては「国安法のもとではデモシストという形で活動することは難しいと判断し、解散することになった」と言明。「これからも一人の香港人として、(香港という)自分の家を一生懸命守っていきたい」とも述べた。【香港・福岡静哉】

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