【ニューヨーク=伴百江】カナダのサーカス劇団、シルク・ドゥ・ソレイユ・エンターテイメント・グループは29日、
カナダの破産法に基づき会社更生手続きに入ると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で、3月以降に劇場での上演を停止していた。
興行収入がなくなり、約9億ドル(約960億円)の債務返済が難しくなった。

このほど日本の会社更生手続きにあたる企業債権者調整法を適用するようカナダのケベック最高裁判所に申請した。
申請に伴い、劇団員3480人を解雇する。債権者と交渉に入り、興行復活までの資金繰りに道筋をつける。

シルク社はカナダのモントリオールを本拠にした前衛的サーカス劇団で、米ラスベガスの定期公演や日本での公演も含めて知名度が高い。
ダニエル・ラマー最高経営責任者(CEO)は「36年間にわたり劇団運営を成功させてきたが、将来の復活のためにも倒産はやむを得ないと判断した」と説明している。

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