高まる個人の金投資人気 株高なのになぜ?

個人投資家の間で金に投資する投資信託や純金積立の人気が高まっている。コロナ禍に伴う世界経済や日本の景気の先行き不透明感に加え、金相場の上昇が続いていることが背景にある。ただ、セオリー通りなら株高になれば安全資産とされる金の魅力は薄れ、価格も下落するはずだ。株式相場が上昇基調にある中で、個人の金人気が衰えないのはなぜか。

金投信への資金流入は高水準続く

「今後も金価格は上がるとみている」。40代の兼業投資家、神無月さん(ハンドルネーム)は金相場の先行きに対して強気だ。

もともと100万円を元手に金(インゴット)に投資し、短期売買で値上がり益を狙うスイングトレードを行っていたが、コロナショック後の金相場の堅調な値動きを見て、元手を150万円に増やした。先高観の強さから、今後は購入した金の一部を長期保有することも検討しているという。米ニューモント・マイニングなど、「金鉱山の権益を持つ個別株の購入も考え始めている」(神無月さん)。

金を投資対象とする投信や上場投資信託(ETF)への資金流入も続く。金投信の三菱UFJ純金ファンド(三菱UFJ国際投信)は、3月の資金流入額が2月の1.9倍に達した。4〜5月は流入額がやや衰えたものの、それでも19年の月間平均流入額との比較では2倍前後の水準だ。ETFの純金上場信託(現物国内保管型)の売買高も、コロナ禍が深刻化した2月以降は高水準を維持している。

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