百田は小林に対して一定の敬意を示す。「特に『戦争論』はすごかった。僕は影響を受けました。今の小林さんは意見が違うことが多いけど、小林さんは僕のことは批判できないと思います。部数が持っている力を彼ほど知っている人はいないからです」

ところが、である。『戦争論』に影響を受け、市場の力を見せつけている百田の存在について小林は、「わしが昔やってたことの真似をしてるだけなんだけど(笑)」(小林よしのり、ケネス・ルオフ『天皇論「日米激突」』小学館新書、2019年)と手厳しい評価を下している。
彼はネット上で過激な右派言説を流し続ける「ネトウヨ」には非常に批判的だ。

この違いはどこから起きるのか。表面的な主張やイデオロギーだけでみれば、小林が切り開いた、右派市場の正統な後継者は百田だ。そして、市場を支えている「ネトウヨ」は大切な顧客であるはずだ。


https://news.yahoo.co.jp/articles/1eb21c9fd8dc6eb50172e96b6885c9201de239b1?page=2