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参院議員の河井案里容疑者(46)が初当選した昨年7月の参院選広島選挙区を巡る買収事件で、公選法違反容疑で逮捕された夫で元法相の克行容疑者(57)=衆院広島3区=が地方議員らに金を渡す際、
一部に「安倍さんから」として安倍晋三首相(自民党総裁、衆院山口4区)の名前を出していたことが24日、分かった。
案里容疑者の後援会長を務めた広島県府中町の繁政秀子町議(78)が証言した。

【年表】首相補佐官など歴任 克行容疑者

 繁政町議は中国新聞の取材に、参院選公示前の昨年5月、克行容疑者から白い封筒に入った現金30万円を渡されたと認めた。
現金を受け取った理由について、自民党支部の女性部長に就いており「安倍さんの名前を聞き、断れなかった。すごく嫌だったが、聞いたから受けた」と振り返った。

 繁政町議によると、克行容疑者が現金を差し出したのは、案里容疑者が参院選前に広島市中区へ設けた事務所だった。
克行容疑者から呼ばれ、2人きりになった時に白封筒を示された。

 気持ちの悪さを感じてすぐに「いただかれません。選挙できんくなる」などと断ったが、「安倍さんから」と言われ、押し問答の末に受け取ったという。
現金は今も使っていないとして「返したい。とても反省している」と話した。