日本が昨夏から韓国に対して取っている輸出規制強化の措置を巡り、韓国政府が近く立場表明することが1日、政府関係者への取材で分かった。

 韓国はこの問題について5月末までに解決策を示すよう日本に求めたが、回答はなかったとされる。

 政府関係者は「昨日までの状況をすべて考慮した上で、日本の輸出規制に関し近くわれわれの立場を明らかにする」と述べた。
日本から何らかの回答があったかどうかには言及しなかった。

 韓国産業通商資源部は日本による半導体とディスプレーの材料3品目の対韓輸出規制強化と輸出管理の優遇対象国「グループA(旧ホワイト国)」からの除外について、
5月末までに解決策に関する立場を明らかにするよう日本に求めた。
期限ぎりぎりまで対話のための窓口を開いておいたが、日本からは特に反応がなかったようだ。

 日本は対韓輸出規制の理由として、両国間の政策対話の中断、通常兵器に転用可能な物資の輸出を管理するキャッチオール規制の未整備、
輸出管理体制・人員の脆弱(ぜいじゃく)性を挙げた。これに対し韓国政府は日本側が提起した問題を全て改善した上で、強化した規制を元に戻すよう要求している。

 だが、規制強化の措置は日本企業に賠償を命じた韓国大法院(最高裁)の強制徴用判決に端を発するだけに、
日本の態度の前向きな変化を期待するのは難しいとの見方が大勢を占める。

 韓国がどのような立場を示すかが関心を集める。可能性があるのは、世界貿易機関(WTO)提訴の手続きの再開だ。
韓国政府は昨年、日本側の措置は不当としてWTOに提訴し、両国は2国間協議を行ったが平行線に終わった。
ところが同年11月22日、韓国が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の終了通告の効力を停止させ、同時にWTO提訴手続きも停止した。

 韓国が再びGSOMIA終了というカードを切ることもあり得る。だた、米国が韓国を強く批判すると予想されるため、可能性は低そうだ。

http://www.chosunonline.com/m/svc/article.html?contid=2020060180187