【北京=比嘉清太】中国科学院武漢ウイルス研究所の王延軼所長は、新型コロナウイルスが研究所から外部に拡散したとの見方について、「完全に捏造だ」と否定した。
研究所で新型ウイルスを扱ったのは昨年12月30日が初めてだとも主張した。中国国営の中国中央テレビの海外放送を手がける「CGTN」(電子版)が24日、王氏のインタビューを伝えた。

 王氏は、既に武漢市内で患者が出ていた昨年12月30日にサンプルの検査を始め、「未知のコロナウイルスを発見した」と語った。
それ以前は「新型ウイルスを扱ったことは全くなく、研究したことも保存したこともない。我々も皆と同じようにウイルスの存在を知らなかった」とも主張した。

 感染が広がって以降、王氏がメディアを通じて発言するのは初めてだとみられる。研究所から拡散したとの見方について、
ポンペオ米国務長官が「多くの証拠がある」と語り、米政府が調査に乗り出している。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20200524-OYT1T50120/