テレワークの場所、提供します… 新型コロナで新サービス
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200524/K10012442981_2005241509_2005241516_01_02.jpg
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、テレワークの導入が進む中、利用者が落ち込んでいる商業施設などが、自宅で働くことが難しい人のためにテレワークの場所を提供する新たなサービスが広がっています。
旅館では風呂もOK
新型コロナウイルスへの感染リスクを減らすため、社員が在宅で働くテレワークを導入する企業が増えている一方、環境面や家族の事情などから自宅で働くことが難しいという人もいます。
こうした人たちのために、東京 台東区の旅館「澤の屋」では先月から客室をテレワークの場所として提供するサービスを始めました。
客室ではインターネットが自由に使えるうえ、お茶とコーヒーが飲み放題、さらに風呂にも45分間貸し切りで入ることができ、料金は午前9時から午後7時までの日帰りで3300円となっています。
初めて利用した都内の女性は「きょうは夫も在宅勤務をしているので、仕事に集中するために来ました。遠出もできないので、気分をリフレッシュして仕事ができます」と満足した様子でした。
新型コロナウイルスの影響で先月、日本を訪れた外国人旅行者は去年に比べて99.9%減り、この旅館でも3月下旬以降、予約のキャンセルが相次いだことから、
空室を少しでも活用しようとテレワークのサービスを始め、利用者は1か月半でおよそ50人に上るということです。
旅館では、テレワークの場所を確保したい企業と宿泊施設のマッチングを行う東京都の支援事業にも参加し、利用者をさらに増やしたい考えです。
旅館の3代目、澤新さんは「いろいろな形で宣伝することでお客様が来てくれれば助かります。宿泊客が戻ってくるまでは、何とかつぶれないよう頑張っていきたい」と話していました。
カラオケボックスでは…
テレワークの場として、カラオケボックスを提供する動きも見られます。
首都圏を中心に56店を展開するカラオケチェーン「カラオケの鉄人」では、先月の緊急事態宣言の発表を受けて、全店で休業していましたが、今月7日から一部の店を除き時間を短縮して営業を再開し、
合わせてテレワーク向けのプランも導入しました。
最も安い「平日プラン」は、30日間使い放題で税抜き2480円となっていて、川崎市の店では、毎日10人余りが利用しているということです。
店を訪れた、近くに住むコンサルティング会社役員の男性は、自宅では大学生の2人の子どもがオンライン講義を受けるなど仕事に集中できないため、毎日のように利用しているということで
「食べ物が持ち込めてドリンクも飲み放題と快適だし、自宅より集中しやすくて仕事がはかどります。会社からは、6月以降も以前の働き方には戻らないと言われているので、今後も利用したい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200524/k10012442981000.html