英オックスフォード大学の研究チームは、新型コロナウイルスへの感染を
抑えるワクチンを、早ければ9月にも実用化すると明らかにした。候補となる
ワクチンは4月中に臨床試験を始める予定としている。

11日付の英タイムズが伝えた。研究チームを率いるサラ・ギルバート教授は
「8割の確率で新型コロナに効く」と語った。世界保健機関(WHO)は2月時点
で、ワクチン準備までに最大18カ月程度かかるとの見通しを示していた。

ギルバート教授らのワクチンが早期に実用化できれば、世界中で広がる新型
コロナの感染を食い止める効果が期待できそうだ。各国の厳しい外出制限で
停止状態にある経済活動も、平常時への復帰が大幅に早まる可能性があると
されている。

新型コロナのワクチンを巡っては研究機関や製薬会社が開発を競っている。
米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は2021年の早い時期に供給する
見通しを示している。日米の主要7カ国(G7)はワクチン開発を共同支援する
ことで合意している。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57982130T10C20A4910M00/