新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、政府は7日に緊急事態宣言を出しました。自分の将来を真剣に考え、婚活をしている人にとっては活動しづらい状況。
コロナの収束が見通せないなか、どのようにパートナーを見つけたらよいのでしょうか。大手結婚相談所「マリーミー」の代表取締役で婚活アドバイザーの植草美幸さんに聞きました。

外出できない時間、人生観や結婚観を見つめ直して

――新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、緊急事態宣言が出されました。筆者も含めた“婚活世代”にとって、厳しい状況が続いています。

植草美幸さん(以下、植草):新型コロナが流行るなか、「婚活しづらい」と考えている人もいるかもしれません。でも、私はむしろ自分の人生観を見直し、結婚を真剣に考えるチャンスだと思います。

――チャンスとは?

植草:9年前に東日本大震災があったときに、「震災婚」と言われるほど結婚が増えたことをご存じでしょうか。震災の後、テレビでは津波やがれきの映像が流れ、日本全体が暗いムードに包まれました。
先行きが見通せず、ぼんやりと「死」というものを意識する人が増えたんですね。それによって、「自分はこのまま1人で生きていくのか」「結婚せずに死ぬんだろうか」と考える人が増えたためだと思います。

自分の人生や家族について考え直す時間ができて、これまで結婚について考えてこなかった人が真剣に考え始めた結果、結婚する人が増えたのです。

――そのときといま、状況が似ている?

植草:感染症の流行と震災とでは起きている事象が違いますが、世の中に暗いムードが漂っているという点では同じです。特に震災と違うのは、外出を控えているため普段より1人でいる時間が増えていることです。
自分の人生について考える時間ができるため、1人でいることに不安を感じ、自分がどう生きたいのか真剣に考える人が増えます。実際に私が代表取締役を務めている結婚相談所では、コロナの問題が大きくなるにつれ、新規登録者数が増えました。

自分がどう生きていきたいかを考えるうえで、「結婚」というものが必要だと思うのならば、コロナ流行によるいまの状況は自分を見つめ直すチャンスとも捉えられるかもしれません。