新型コロナ陽性の阪神・藤浪は神対応≠ニ言えるのか

これはプロ野球界にとって深刻な致命傷となりそうだ。阪神タイガースの藤浪晋太郎投手、伊藤隼太外野手、
長坂拳弥捕手の3人が新型コロナウイルス感染の有無を調べるPCR検査で陽性と判定され、大きな波紋を
広げている。

球団側が行った当初のヒアリングによると3選手は症状が出る前の14日、他の4選手と知人5人の計12人が
集まり、知人宅で行われた「食事会」に参加したという。参加者の女性3人も発熱、呼吸苦、せきなどの症状を
訴えて感染が判明したほか、選手と同居する家族1人にまでPCR検査の末に陽性反応が現れ、これまでの
ところ計7人のクラスター(集団感染)発生につながっている。

阪神側の対応は正直に言って、お粗末極まりない。当初の発表では「食事会」の参加者が計12人とされていたが、
集団感染が明らかになってくると29日になって慌てるように修正=B改めて行われた選手へのヒアリングで
当日の会合には後から加わった参加者もいたとの報告を受けたため、13人以上に膨れ上がることを認めた。

(略)

プロ野球界初となる新型コロナウイルスの感染者となってしまった藤浪ら3選手には気の毒だと思う半面で
「プロ選手として余りにも自覚が足りなさ過ぎる」という気持ちも湧く。いや、事実が明らかになるにつれ、
今は後者のほうが圧倒的に強くなっている。

パンデミックとなり、日本政府や行政から再三に渡って「人が集まる場所へ行かないように」と自粛要請が出ている
中で藤浪ら阪神の選手たちは実に13人以上も集まった「食事会」にのうのうと参加していた。この事実は無視できない。
しかも行われた場所は密接空間となっていた可能性大の知人宅だ。社会的影響力の大きいプロ野球選手の立場である
にもかかわらず、このような軽率な行動に及んだ末に最悪のクラスター発生を招いたことは批判されなければ示しがつかない。

神戸市の発表によると、会合に参加して感染した3人はいずれも「20代の女性」。そして催された日はホワイトデーだった。
球団側は再調査でも「食事会」の行われた知人宅に複数の部屋があるため、正確な参加人数を未だに把握し切れていない。
これらが、ますます怪しさ≠深めてしまっている。

球界内はもちろんのこと日本中から「知人宅の複数の部屋に別々になりながら濃厚接触。その上でクラスターが
発生するほど多くの男女が集まって一体全体、何をやっていたんだ」などと奇異の目まで向けられる有様だ。
ただ、そう思われても仕方がない。

(略)

https://wedge.ismedia.jp/articles/-/19169