実は、『新聞記者』がまったく話題にならなかったのには理由があるという。

「同作はフィクションとはいえ、公文書改ざん、大学新設を巡る不正疑惑、
政権への忖度など安倍政権で問題となった案件を想起させる内容が盛り沢山です。
しかも、参院選期間と重なったことでテレビ局が忖度し、テレビ番組でのPRはほぼゼロでした。
菅官房長官は受賞に苦い顔をしているのではないでしょうか」(前出・映画ライター)

 日本映画界による忖度があったか否かは藪の中だが、今回の受賞により、邦画の新しい可能性を見出したことは間違いないだろう。