法務省は26日朝、死刑が確定していた1人の死刑を執行した。関係者への取材で分かった。森雅子法相は同日午前、法務省で臨時の記者会見を開く。

 関係者によると、執行されたのは平成15年の福岡市一家4人殺害事件で、強盗殺人や死体遺棄などの罪に問われた中国人の元専門学校生、魏巍(ウェイウェイ)死刑囚。

 死刑執行は今年8月以来で、10月31日に就任した森法相のもとでは初めて。

 確定判決などによると、魏死刑囚は中国人の男2人と共謀。15年6月20日、強盗目的で福岡市東区の衣料品販売業、松本真二郎さん=当時(41)=方に侵入し、松本さん夫妻と長男、長女の一家4人を殺害。遺体に重りを付けて博多港に沈めた。

 共犯の中国人2人は犯行直後に中国へ逃げ帰ったが、中国当局が身柄を拘束し、1人は死刑判決を受け、17年7月に刑が執行された。もう1人は「自首し、事件解明に協力した」として無期懲役が確定している。

 死刑制度をめぐっては、内閣府が平成26年に発表した世論調査で容認派が約8割にのぼっている。

https://www.sankei.com/smp/affairs/news/191226/afr1912260003-s1.html