<社説>桜を見る会巡る疑惑 不問に付してはならない

これほど誠意を欠いた政権がかつてあっただろうか。桜を見る会を巡る政府の対応は国民を愚弄(ぐろう)している。

臨時国会が召集されて間もなく、安倍晋三首相は、こう宣言した。「野党からも謙虚で丁寧な首相と言ってもらえるよう、努力を重ねる」

口先だけだったことはその後の展開を見ればはっきりする。野党が求める予算委員会の集中審議を与党は拒否した。会期延長にも応じず、結局、何一つ説明責任を果たさないまま、臨時国会は閉幕した。

2014年に約1万3700人だった桜を見る会の出席者が今年は約1万8200人に達した。
各界で功績や功労のあった人などを慰労する催しに、安倍首相の後援会関係者が多数出席していた。国費で接待したことになる。

<中略>

首相は、憲法改正について「必ずや私の手で成し遂げていきたい」と表明した。
不正が疑われる政権に国の最高法規の改正を論じる資格があるとは思えない。数々の疑惑に対し、根拠を示し、説明をするのが先決だ。

「前夜祭」を含め、さまざまな問題が一切解明されないまま不問に付されるなら権力を握った者は何をしても許されることになってしまう。
国民の規範意識が問われている

https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1041344.html