官民ファンドから公的支援を受けて経営再建中の液晶パネルメーカー「ジャパンディスプレイ」の経理担当の元幹部が巨額の資金を着服したとして懲戒解雇された問題で、元幹部が都内で死亡したことが捜査関係者などへの取材でわかりました。
自殺を図ったとみられ、会社は刑事告訴していますが、詳しい経緯の解明は難しくなるものとみられます。

「ジャパンディスプレイ」は、経理部にいた元幹部が去年10月までの4年余りの間に架空の取引先の口座に業務委託費の名目で会社の資金を振り込ませるなどして、
総額5億7800万円を着服したとして、去年12月、懲戒解雇するとともに警察に刑事告訴しています。
その後、元幹部から会社には、「着服とは別に、過去の決算で当時の経営陣からの指示で不適切な会計処理を行っていた」という連絡があり、会社では事実関係の調査を始めていました。

こうした中、元幹部が数日前に東京都内で病院に運び込まれ、その後、死亡したことが捜査関係者などへの取材でわかりました。
捜査関係者によりますと、自殺を図って病院に搬送されたとみられていますが、詳細な状況や遺書の有無などは明らかになっていません。
元幹部の着服の疑いについては警察に刑事告訴されていますが、詳しい経緯の解明は難しくなるものとみられます。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191201/k10012198161000.html