浦添市主催で11月26日に開かれた「深夜の子連れ飲食の制限」に関する大円卓会議での登壇者の発言が波紋を広げている。
塾経営の男性が「貧乏とあほは遺伝する」と発言。出席者からは「いい気持ちはしないが、夜型社会を考えるきっかけになった」との声の一方、「大変な状況の人を追い込むような発言だ」などと批判が上がっている。
 大円卓会議は市てだこホールで開かれ、約170人が参加。みらいファンド沖縄の平良斗星副代表理事が司会を務め、松本哲治市長や琉球大教育学研究科の上間陽子教授ら7人が登壇し、意見を述べた。

 問題の発言は会の前半で飛び出した。塾経営の男性は「すごく嫌な言い方をあえてさせてもらいますが」と前置きし「貧乏とあほは遺伝すると思いました」と発言。
夜遅くまでスーパーにいる子どもたちを引き合いに「夜中に子どもを連れ回している親がいるのだから、学校でいくら勉強を教えてもどうにもならん」と続けた。

 会議後、SNSなどで「上から目線の差別意識だ」などの批判が相次いだ。男性は30日、本紙の取材に「なかなか発言機会がなかったので、あえて突き立てる言葉を使った。
環境で貧困が連鎖すると言いたかったが、説明不足だった」と話した。

 その他の登壇者からは一様に表現を問題視しつつ、さまざまな声が上がった。浦添市PTA連合会の荻堂盛嗣会長は「きつい言い方だが強く言ってくれる人がいて、沖縄の人もやっと考えられる」。
森の子児童センターの大城喜江子館長は「痛い思いをしている人に、グサッとやるような発言」と批判。市立浦添中学校の内田篤校長は「遺伝する」との言葉を問題視し、「肯定できない。自身が否定されたように感じる人が出なければいいが」と懸念した。

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