アニメーション監督「富野由悠季」が、いま熱い。

11月5日に78歳の誕生日を迎えた富野由悠季(とみのよしゆき)が総監督する劇場版『Gのレコンギスタ T』「行け!コア・ファイター」の上映が
11月29日から開始された。2014年に全26話で制作されたテレビシリーズを5年間かけて再構築し、なんと全5部作になる大作である。

また今年6月からは「富野由悠季の世界」とタイトルした展覧会が、福岡市立美術館で始まっている。
現在は兵庫県立美術館に会場を移し12月22日まで開催中。
今後予定する鳥取、青森、富山、静岡も含めて全国6会場を巡回するという大回顧展だ。
各作品の映像や資料と共に富野由悠季のこれまでの仕事を回顧する内容に多くのファンが歓喜する。

意外なことに、富野由悠季の名前を冠した本格的な展覧会は「富野由悠季の世界」が初になる。
富野由悠季が1964年に日大芸術学部映画学科卒業後、アニメ業界に入ってから55年も経つから少し驚きだ。

アニメファンに限らずエンタメに少しでも関心があれば、「富野由悠季」の名前を知らない人はいないだろう。
『機動戦士ガンダム』をはじめとするいくつもの「ガンダム」シリーズや、『海のトリトン』、『伝説巨神イデオン』など
数々の傑作アニメを世に送り出してきた。

しかしその業績は高畑勲や宮ア駿、あるいはもっと若い世代の原恵一(『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』ほか)、
細田守(『サマーウォーズ』ほか)といった監督と較べても十分評価されてきたと言い難い。
これだけ名前が知られる富野由悠季だが、かたちとなった評価は展覧会に限らず驚くほど少ない。




無冠の巨匠・富野由悠季「ガンダムの生みの親」の評価が低い理由
https://friday.kodansha.co.jp/article/81980